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【SIerの存在意義とは】「終わっている」と言われる会社の特徴や事例を解説

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終わっているSIerの特徴

「SIerは終わっている」という言葉は、「SIerは働きにくい」、「そもそもSIerは不要」などの意味で使われています。特に以下の特徴を持つSIerが「終わっている(価値が無い)」と言われることが多いです。ここでは終わっているSIerの特徴について説明します。

多重下請構造の下請け側の企業になっている
多重請負構造の下請け側の企業は、給与や労働環境の面で終わっていると言われる事が多いです。SIerはクライアントからシステム開発に関する業務を委託された後、必要なエンジニアを確保するため、その仕事をパートナーである別のSIerに流すことが頻繁にあります。そして、その仕事が別のSIerに流れる多重請負構造になっているのが一般的です。

多重請負構造になると、途中階層企業が自社取り分を差し引いて下請け企業に案件を投げるため、下請け企業の報酬が少なくなります。下請け企業は、限られた報酬の中で案件に取り組む必要があるため、結果として給与、労働環境も悪くなり、終わっていると言われてしまいます。

SIerに依頼しなくても対応できる仕事を行っている
SIerに依頼する必要のない仕事を行っているSIerは、業務の無くなる危険があるため終わっていると言われる事が多いです。
クラウドサービスの普及により、企業独自の力だけで導入できるシステムが増えています。AWS、Azure、GCP(Google Cloud Platform)などのクラウドサービスの台頭により、システムの導入が以前より容易になりました。多くのソフトウェアがクラウドベンダやサードパーティから提供されており、ITの専門知識が無くとも簡単にアプリを利用することができます。その中でもSIerに依頼する必要ない業務を行っているSIerは、業務が今後無くなる危険があるため「終わっている」と言われることが多いです。

優秀なエンジニアが育たない
終わっているSIerはキャリアアップしていく上で望ましい環境が無いことが多いです。理由としては、前述した「多重下請け構造」が要因になっています。給料が低くなる(元請け企業から中間マージンを抜かれるため)ことからSIerに優秀なエンジニアが留まることが少ないです。また、重要な部分の仕事(要件定義、設計、メイン機能の開発など)は元請けが担当することが多いため、キャリアアップに有利な経験を積みにくいことが優秀なエンジニアが育たない環境となっています

顧客が満足するほどの機能が開発されない
終わっているSIerは顧客満足度が低いと言われています。顧客の満足度が低い理由としては雇用形態にあります。SIerとクライアントの契約は、工数に対して費用が発生する形態が一般的です。そのためSIer側は、開発が必要な機能に対して多めの工数を積むことが多く、逆にクライアント側は、少ない工数で多くの機能開発を要求するため、結果としてSIerが満足に仕事をしてくれないと感じてしまい、満足度が低くなります。

SIerが存在する理由

「SIerは終わっている」と考える人が一定数いる事は事実ですが、クライアント企業から依頼される役割が変化する事はあっても、SIerの需要が無くなることは無いでしょう。なぜなら、クラウドの普及でシステム導入のハードルは下がったが、大規模な案件や複雑な開発はSIerの力を借りないと難しいからです。特に近年では社会的にDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められており、企業が自社製品やサービスを展開していく上でSIerは必要不可欠になっています。

このような理由から、システム開発・導入に対するニーズは今後も高くなることが予想されるため、SIerは今後もITのノウハウを活かしソフトウェアの設計・開発を中心の事業を展開していくことが予想されます。

SIerの仕事の将来性

現在のSIerの仕事内容に将来性はあるのでしょうか。SIerの各仕事が、今後も需要があるかどうかを個別に考察してみると、以下のようになります。

ビジネス用のアプリケーションの設計開発
業務システム、ERPシステムのアドオン開発、iPhoneやAndroidなどスマホアプリの開発等、企業の業務をサポートするソフトウェアの開発は今後もSIerが活躍する領域になると考えられます。業務をサポートするためのアプリケーションは複雑で大規模なものが多く、ITのノウハウを持たない企業が独自開発することは難しい領域になります。

業務用アプリケーションの導入
アプリケーションの導入は、開発や設計と比べるとやや需要が小さくなる領域になると考えられます(ただし、複雑なものや大規模なシステムの導入は除きます)。クラウド上に公開されているソフトウェアであれば、特にITの専門知識を持たない企業でも簡単に導入することが可能です。そして、今後もますますクラウドサービスの開発は活発になっていくことが予想されます。

サーバーまたはデータベースの構築
今後システムはオンプレミスではなくクラウド上で構築することが増えていくことが予想されます(つまり、サーバーやデータベースの構築ということ自体が不要になっていく可能性があります)。オンプレミスと比べると、導入のハードルが低い、コストが安い、セキュリティ面をクラウドプロバイダのセキュリティチームに任せることができる、などが今後クラウドが主流になっていく主な理由です。そういう意味でこの種のSIer案件は少なくなっていくことが考えられます。

ECサイト、顧客ホームページの構築
昨今はECサイトやホームページ作成用のパッケージなどが多種多様に展開されており、フルスクラッチでの開発の需要はほとんどないため、この領域でのSIerの役割は小さくなっていくことが予想されます。他システム(基幹システムなど)とのデータ連携部分の実装などはITスキルも必要になるためSIerが担うことが通常ですが、開発自体は新規開発ではなく既製品を利用する形で構築する場合が多くなっていくことが考えられます。

完成したシステムの保守、運用
大規模ものや新規でSIerが開発した業務システムなどの運用・保守に関しては、専門的なITスキルが必要になるものの、既製品で構築されたシステムは企業が独自で対応できるものも多く、SIerの仕事があるかどうかはそのプロジェクトによると考えられます。クラウドサービスなどSIer無しで運用や保守作業を行えるものもある一方、AI、ブロックチェーン、IoT、VRなど最新技術を活かしたシステムの保守は専門家の協力が必要不可欠となるため、この領域のSIerの役割は今後も継続することが予想されます。

終わっているSIerを抜け出す方法

今後もシステム設計開発の需要は高くなることが予想され、終わっていると言われるSIerを抜け出す方法も存在します。端的に言えば、今後のシステム開発に対する企業からのニーズに適合していけるSIerはこれからも自社ビジネスを推進していくことができます。
終わっているSIerを抜け出す方法としては、主に以下の方法が挙げられます。

多重下請構造から脱却する
多重下請構造から脱却できるSIerは今後もIT業界で活躍の場を広げていくことができます。下請をやめて雇用しているエンジニアに見合った給料を支払えるようにすることで有能なエンジニアを定着する環境を作り出すことがポイントになります。

コンサルティングが提供できるリソースを整える
要求通りのシステムを実装することができるだけでは今後企業からのニーズに応えていくことは難しいでしょう。システムの実装だけではなく、クライアント企業の業務改善のためのアドバイスを行う形でITソリューションを提案できれば、将来的にも高い需要を維持していくことが可能です。

クライアント独自では難しいシステムに対応できる環境を作る
ソフトウェア導入のハードルは下がっているものの、大規模なものや複雑性の高いもの、最先端の技術が必要になるものなど、まだまだITの専門家の力が無いと実現が難しいシステムは数多く存在します。専門性の高いノウハウを持つことで、その分野で優位性を維持していくことができます。

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