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【製造業DXの課題と解決策】プロジェクト推進の流れや企業事例を解説

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製造業DXの課題

なぜ日本の製造業でDXが進んでいないのか、その理由をご説明します。

DX人材がいない
日本の製造業でDXが進んでいない最大の理由は、DX人材が不足していることです。DXを実現しようと思うと、最先端のデジタルスキルを持った人材を獲得しなければなりませんが、市場でそのような人材は希少です。

データ活用が進まない・現場の反発
現場でのデータ活用が進まないのも日本の製造業における大きな課題です。経営トップ層がDXを推し進めるためにツールのデジタル化を進めても、現場の社員たちがデジタルツールの導入に積極的でないケースも多々あります。

経営トップ層がDXに対する本気度を示さない限り、現場の反発は止まらないでしょう。製造業者がコンサルティングファームやITベンダーと一緒にDXを進める場合も、反発する現場をいかに巻き込むのかはDXの成否を左右するポイントになってきます。

レガシーシステムのリプレイスが進んでいない
さまざまなITベンダーによるリプレイスが繰り返されてきた結果、製造業の既存システムの仕様はスパゲティ化していて、現状把握することだけでも困難な状況になっています。

しかしながら、既存システムの仕様を把握し、最先端のものにリプレイスする過程はDXでも必須プロセスです。複雑すぎる既存システムのリプレイスが困難なことが、DXの遅れをもたらしています。

製造業DXのポイント

製造業のDXを成功させるためのポイントを解説します。

DX人材の育成
製造業者にDX人材が不足している以上、DX人材を採用・育成しなければDXを成功させることは困難です。DX人材はハイスキルな人材であるため、通常の給与体系での獲得は容易ではありません。

最近では、グローバル企業の給与体系に負けないよう、DX人材向けの給与テーブルを作っている企業もあります。例えば富士通は、AIやセキュリティなどの最先端デジタルテクノロジーに関する知見を持つ人材に対して、最大で3,500万円まで給与を引き上げて採用する方針です。
(参考:富士通「年収3500万円」の衝撃 ソニー、NECも戦々恐々の「グローバル採用競争」:IT企業の人材獲得争い(2/3 ページ) – ITmedia ビジネスオンライン

DX人材の採用も困難ですが、育成はさらに難しいでしょう。コアメンバーとなるようなDX人材を採用した後で、それらのDX人材を中心に育成を担当してもらうという方策が現実的ではあります。

3DCADの活用などデータ共有の仕組みづくり
製造業でDXが進んでいない大きな理由として、現場でのデータ活用が進んでいない点を挙げました。現場でのデータ活用が進んでいない理由には、現場の社員が利用するデジタルツールの使い勝手が悪いことなどもあるでしょう。単純にデジタルツールを導入していない、というケースもあり得ます。

製造業において現場でのDXを進めるには、BOMと呼ばれる部品表や3DCADなどのデジタルツールを導入し、データ共有の仕組みづくりから始めることも有効です。

レガシーシステムの現状把握・見える化・刷新
レガシーシステムの現状把握がいくら難しいものであったとしても、DX実現のためには避けては通れないプロセスです。

ITベンダーに既存システムのリプレイスを丸投げしてしまうと、納期がある以上、投げやりな状態で肝心のブラックボックス部分をブラックボックスにしたまま、レガシーシステムのリプレイスがいつまでも終わらないことも少なくありません。

既存システムの仕様を理解できる人材を採用・育成し、社内のコアメンバーが腰を据えてレガシーシステムのリプレイスを推進していく必要があります。

製造業DX推進の流れ 

実際に製造業DXを実現させていくための、プロジェクト推進の流れを解説します。

現状の理解
製造業でのDXを実現させるために、まずは現状理解から始めます。現状の工場のデータ収集や、組織体制におけるDX実現の課題、現場でのデジタルツールの浸透度など、あらゆる側面からDX実現のために必要なデータを集め、現状を分析します。

ベンダー・DX人材確保
現状を把握したら、次にやるべきはDXベンダーの選定・採用と、DX人材の確保です。DXベンダーの選定にはプロの目線が必要になるので、製造業のIT部門にめぼしい人材がいないようであれば、DX人材を先に採用する、あるいは顧問のような形で参画してもらうことから始めると良いでしょう。

データ収集
DXベンダーやDX人材の確保ができた後で、より具体的にDXに向けて動いていくために、キーとなるようなデータ収集を始めます。DX実現において何がポイントとなるのか、キーパーソンたちと協働しながら特定します。

合意形成 
DXに向けた準備が進み、体制やデータ、戦略なども整ったら、いよいよ社内の合意形成に臨みます。現場の理解を得るために、経営トップのCEOなども巻き込んで、社内全体の合意を一つずつ形成していきます。

DX実行 
DXの実行においては、社内のDX人材と、DXベンダーのキーパーソンとが協力しあってプロジェクトをマネジメントしていくことが重要です。

(ご参考)製造業DXで注目されるスマートファクトリー

スマートファクトリーとは、デジタルデータとAIを活用することで、サービス品質や業務の生産性を向上し続ける工場のことです。ドイツ政府が提唱した「インダストリー4.0」概念を具体的に実現させたモデルでもあります。

スマートファクトリーはIoTやAIといった最先端テクノロジーとともに今後も発展を遂げていくことが予想されます。ハードウェア側のデジタルデバイスもどんどん増えていき、業務の生産性向上以外にもマーケティングなどの役割にも利用されていくのではないでしょうか。

製造業DXを成功させた企業の取組事例集

製造業においてDXを成功裡に終わらせるのはなかなか骨の折れることですが、見事に実現させている企業ももちろん存在します。本項では、実際にDXを成功させてきた企業のDX事例をご紹介します。

合名会社 寒梅酒造 
合名会社寒梅酒造では、米の栽培から酒の醸造までを自社で全て実施しています。酒の醸造においては、もろみの状態を最適に保つことが重要で、現場状況の把握に多大なる時間や労力がかかってしまっていました。

そこでNTT東日本のIoT技術を導入し、デジタルツールを用いて遠隔でももろみの現状を把握できるように変革しました。そうすることで、生産性は向上し、より品質の高い酒の醸造が可能になりました。
(参考:近年注目されているスマートファクトリーとは? 7つの導入目的を紹介! | Biz Drive(ビズドライブ)-あなたのビジネスを加速する (ntt-east.co.jp)

トヨタ自動車 
日本のトップ自動車メーカーであるトヨタ自動車もDXを成功させています。トヨタ自動車は従来自動車を販売してユーザーに自動車体験を提供してきましたが、デジタルツールを用いることで、月額制のサブスクリプションサービスとして自動車体験を提供するようになりました。

自動車体験のサブスクリプション化によって、従来であればトヨタの新車に乗れなかったユーザー層を新たなユーザー層として獲得できた事例です。
(参考:製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現ステップと成功事例 | 【NOC】誰も知らない教えてくれないアウトソーシングBPO (noc-net.co.jp)

三菱電機 
国内有数の電機メーカーである三菱電機は、「e-F@ctory」と題してスマートファクトリー化を実現させました。工場内にある生産情報をデジタルデータとして吸い上げ、エッジコンピューティングで処理することで、リアルタイムにデータを分析することが可能です。生産プロセスの生産性向上やコスト削減を目指していると言います。
(参考:製造業DX取り組み事例集)

ダイキン工業
ダイキン工業も「工場IoTプラットフォーム」と題してスマートファクトリー化を実現させています。これにより、現場データの収集・分析を容易にし、顧客に対してより高付加価値な製品提供ができるようになりました。
(参考:製造業DX取り組み事例集)

小松製作所
国内最大級の建機の製造メーカーである小松製作所は、「スマートコンストラクション」と題して工事現場のDXを推し進めています。ドローンや3Dデータを駆使して現場のデータを収集し、想定される現場の問題を建機操作中に的確に指示できるような建機を開発し、現場作業員の削減に貢献しています。
(参考:製造業のDX企業10選!国内の成功事例を一挙紹介! | ROBoIN (roboin-fa.com)

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